結婚式の映像は頼みたいと考えていらっしゃいますか?今は頼むかを迷っていらっしゃるでしょうか。あなたは結婚式の記録映像についてどんなイメージをお持ちでしょうか?
私がココスタイルウエディングにジョインする前の式場勤務のプランナー時代にはお客様からこんな言葉をお聞きしていました。
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「動いている自分たちを見るのは恥ずかしいので、映像はいらないです」
「スナップ写真があれば十分なので、必要ないです」
「予算オーバーするのでいりません」
「たぶん撮影しても、何度も見返さないのでもったいないのでいりません」
「撮影するほどの結婚式ではないので……」
「お食事するだけなので、映像に残すほどでもないと思っています」
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わりとマイナスな言葉をたくさんいただいた記憶が強く、最初からノリノリで映像を残したい!という方は少なかったように思います。
でも…… 私が映像の「真の」良さに気づいてからは、もっとちゃんとお客様に映像の価値についてお伝えしなければと使命感に燃えるようになりました。
たくさんのゲストに囲まれて執り行われる結婚式のなかで、カメラマンだけでなく、ビデオカメラマンまで増えてしまうとプレッシャーが増すと感じられるかもしれません。しかし、ビデオが映しているのは、おふたり"だけではない"のです。
ゲストおひとりおひとりの表情、選ばれたドレスの質感、その日の空の様子、ウエディングケーキのデコレーションの繊細さや溶けてしまいそうな粉砂糖、キャンドルの炎のゆらめき、揃っていない靴たちが示す慌ただしさ、レシートの裏に書いた新郎謝辞の真心、何度も書いては消した手紙が散らばるテーブル、出番を待つブーケが醸し出す緊張感……ビデオカメラが映し出しているのはその日1日の情景そのもの。静止画の写真では捉えきれない、その結婚式に宿った"空気まるごと"を収めてくれるのです。
ふと見るとビデオグラファーさんが一生懸命、草むらの中に入って何かを撮っている・・・なぜ草花なのか…その様子を見ただけではビデオグラファーさんの意図が理解できませんでした。でも、映像が仕上がったとき、その世界に吸い込まれてしまいました。映像の世界って奥深いんです。
そんなわけで、既に冒頭から熱く語ってしまったのですが、今回は結婚式の映像を残すことについて詳しくお話をさせてください。
プロのカメラマンが入らない結婚式はここ近年は0に等しいです。当方でオーダーしてくださるか、お持込みカメラマンさんがいらっしゃるかはケースバイケースではありますが、(ココスタイルの場合はほぼほぼ当方手配のカメラマンが撮影しています)カメラマンが入らない結婚式はもう何年も見ていません。そのくらい、スナップ写真を重視されるお客様は多く、結婚式アイテムには欠かせないもののひとつとなっています。
一方で、長年式場プランナーをしてきた私の肌感覚では、映像のご注文はお客様の5,6割の印象でした(SNSの普及もあり、ここ数年はもっと増えているでしょうか)。
そんな時代にいちばんよく聞いたことばが「写真があれば、映像はいらないです」。
今思い返すと、写真と映像は全くの別物ですが、どっちも"記録"だから、まあ、写真があれば記録には残せるよね‥と、当時の私はそれ以上のことばが出ませんでした。ただ、私は未だに自分の結婚式で映像を残さなかったことを悔やんでいます。新郎新婦になってみて「写真があればいい」なんて単純なものじゃないと気付きました。
私は自分が働いていた式場で結婚式を挙げたのですが、正直なところ、提携の映像制作会社の商品はあまり頼む気持ちにはなれませんでした。だからといって、全国的にもまだ、ビデオグラファーさんの存在が注目されていなかった時代で、この人に録ってほしい!そう思える方が見つけられなかったのです。夫はあまり結婚式の内容については興味がないタイプだったので、こだわって探し出すなんてこともできず、結局映像は諦めてしまいました。当日は自分の式場で結婚式をしたことや職業病も相まって、ゲストというより、普段一緒に仕事をしている同僚であるスタッフへの気遣いに意識がいってしまい、正直なところ、結婚式自体を楽しむ余裕はありませんでした。そして、受付中や迎賓中、歓談中など自分たちがいないところで、どんな空気が流れていたのか、家族や大切な友人たちはどんな表情をしていたのか‥結婚式を結んでから、そんなことが気になりだしたのです。
もっとそういう裏側の時間を見たかった…おそらく、映像を頼んでいれば、裏側も、些細な時間も、「空気感」として収められていたんじゃないか‥と、悔やみました。
プランナーである私目線の経験なので、少し特殊に聞こえるかもしれません。でも、どんな新郎新婦さまであっても、「新郎新婦」という立場になると1日の時間感覚はとっても短くなります。(ほんとうにびっくりするくらい、あっっっっという間なんです!)お支度やお色直し、記念撮影など、結婚式当日はやることがいっぱいあって、新郎新婦さまは想像以上に忙しない時間を過ごすことになります。そして、お客様をおもてなしするという立場で過ごすとその一瞬一瞬をゆっくりじっくり味わうという余裕もなくなるんです。(いやあ、こんなに長く結婚式の仕事に就いているのに、あの頃の私は当事者目線が完全に欠けていました)
私のように結婚式後に映像を残しておけばよかった!と思われる方々を一組でも減らしたい…!今ならそう強く思います。
結婚式を結んだおふたりの記憶が、映画でいうところの本編だとしたら、映像は"ディレクターズ・カット版"。どういうことかというと、自分たちが見ていない結婚式の「裏側」や、ビデオグラファーさんからみた「別角度の視点」が収録されたものだからです。
新婦さまより早くお支度が上がった新郎さまが会場の隅っこで謝辞の練習をしていらっしゃる緊張した面持ち、スタッフたちの真剣なまなざし、会場に漂う緊張感、セッティングしている慌ただしさと手際のよさが両立したスマートさ、この後ヴァージンロードを歩くことを想像して緊張されているお父様の真剣だけどどこか温かい表情…
裏側、メインテーブルからはよく見えなかった表情のすべて。なかにはハプニングシーンなど、クスッと笑えるシーンなんかもあって、その日、そのときにしか見られないさまざまなドラマがその日の情景として収められている様子はまさに"ディレクターズ・カット版"。
まるで自分たちが主役の映画を、観覧席にいるお客さんの立場で見返すと、当日ライブで感じたものとはまた全然別物の感動の波が押し寄せてくるんです。
私たちが入場する前、会場内ではこんな雰囲気でみんな待ってくれていたんだ……
私たちがケーキ入刀しているとき、おばあちゃんが涙を浮かべながら見守ってくれていたんだ……
私、めっちゃ幸せな顔しているな……
5分間に凝縮されたビデオグラファーさんの高い編集力で、もう一度結婚式当日の幸せな様子をドラマチックに味わうからこその発見や感動があります。
例えば同じ映画でも観た時の自分の心の在り方、一緒に観るひと、そのときの状況によっても感じ方が変わりませんか?それと同じで、結婚式の映像もそのときどきで感じ方が変わるのが、映像の面白いところです。
結婚式後すぐに観たら、この日はほんとうに楽しかったね!この場面おもしろかったよね……と結婚式自体の振返りのような時間になりそうです。
1年後に観たら、あの日はほんとうに暑い1日だったね。と懐かしみながらも、1年早かったねなんて、改めてこの1年間と結婚式当日の想い出に浸る時間になるかもしれません。結婚10年後に見たら、自身が「親」の立場に立った目線で自分たちの姿やご両親の姿を見返すかもしれません。結婚式直後にふたりで観た感想と、結婚1周年のお祝いに懐かしいねって見返したときの感動、家族が増えて、一緒に見返したとき……きっとまた違った感情が湧いてくるはずです。
そんなふうにして、歳を重ねるごとに同じ映像の感じ方も変化していくのが、映像の面白いところです。
そんなわけで、結婚式後にゆっくり落ち着いて、改めて当日の様子を振り返れる映像がとってもオススメなのです。自分たちの目線では気付かなかった場面や、ゲストの表情も改めて違った角度からしっかりと観ることができ、幸せを何重にも実感していただけます。そして、観たタイミングによって感じ方が変わる映像。そこには歳を重ねるごとに味わいが増していく面白さがあります。
頼むかどうしようか迷われている新郎新婦さまには、ぜひ一度声をかけてほしいなとおもいます。最終的に映像を頼むか頼まないかは一旦置いておいて、あなたにとっての映像の意味を一緒に考えていきたいんです。
ココスタイルウエディングの結婚式の映像は↓の画像をクリックしていただくとご覧いただけます。
(ビデオグラファーさん渾身の映像がたくさんUPされていますので、ぜひぜひ一度見ていただきたいです!)